アクセスカウンタ

落花流水【 愛燦々と! 】

プロフィール

ブログ名
落花流水【 愛燦々と! 】
ブログ紹介
人生の後半の幸せを求めて・・・
宇宙・音楽・環境・地域、そして恋愛。
 
感じた事を ありのままに〜〜〜

コメントの方も宜しくお願いします。
help RSS

西洋音楽論 クラシックに狂気を聴け

2012/01/29 10:48
 西洋音楽論 クラシックに狂気を聴け
                               森本恭正/著

  題名につられて読んでみることにした。 光文社の本の紹介には以下のように書いてある。
 画像
 ヨーロッパという、私達とは一万キロ以上も離れた土地に生まれ、日本に移入され、僅か百年程の間に独特の発展を遂げたのが、現在の日本のクラシック音楽である。それは既に私達の文化に深く広く根を張ったかの様に見えるけれども、その先に咲いた花の形質は、現地(ヨーロッパ)に咲いている物と、何処か違っている様に思う。今、その事の是非を問うよりも前に、何故花の色形が変わってしまったのか、違うとしたら何処がどう違うのか、そしてその違いが齎す結果とは何なのか。そうした事を一つ一つ解明してゆこうというのが、本書の試みである。 (「はじめに」より)



 だがこの紹介文では内容は伝わらない。 やはり読んでみなければ、この本の面白さは伝わらない。 曰く・・・クラシック音楽も実はアフタービート(アップビート)だ!
 これは目から鱗が落ちるような論点である。 ジャズやロックの専売特許のように言われる「アフタービート」(これは本来 アップ・ビート)が、実はクラシック音楽そのものなのだ!という見方を初めて読んだのだ。 その論評を、ヴァイオリン奏者であるハイフェッツによるバッハのパルティータの演奏を基に展開するのである。

 日本人は音楽の勉強の始めに、 「強・弱」「強・弱・弱」「強・弱・中強・弱」といったようにリズムを教えられてきたと思う。 しかしながら「アフター・ビート」が基本と言われると、確かに「弱」はただの「弱」ではなくて、「上方に」ふわっと上がる感じで演奏するということだと理解すれば納得もいくのである。

 「装飾音を勝手に入れて欲しくないために敢えて装飾音を書き入れた」というモーツァルトの楽譜の説明などは私には初耳である。 まあ、専門家の目は凄いなぁ〜〜〜と感心もする。

 ヨーロッパ音楽とフランス革命、ロシア革命、資本資本主義などの社会的変化によって音楽がどう変容してきたか等についての文明論的な考察もある。
 「ロマン派とは、実は狂気をキーワードに読み解けるのではないか。ベートーベンの音楽の真髄をなす拍節(ビート)感覚とは何か。そもそもヨーロッパ音楽の規範ともなるビートとは何なのか。現代のポップスとバロック音楽に構造的な違いはあるのか、一体クラシック音楽とロックやジャズ音楽は何処がどのように違うのか。ヨーロッパ音楽と日本音楽との決定的な差異はなにか。」と・・刺激的でもある。

 スイングも起源はクラシック音楽にあるという。 ジャズとは「アフリカのリズムとヨーロッパ音楽のハーモニー」ではなく、「アフリカ系の作り出した、ヨーロッパ音楽には無い独特のハーモニーに、ヨーロッパの単純なスイングを組み込んだ」ものと言うのである。

 クルマとの関係についても、脳の左右差(従って言語)に基づく論旨や日本人と西洋音楽と関係にも及んで面白い。  ヨーロッパ音楽の特質に撓みがあるが、これを解釈するのに、 「ヨーロッパの信号で、赤から急に青に変わるものは無い。必ず黄色を経由して、一拍おいてから青に変わる。これが私には、運動を起こす前の撓みに感じられてならない。」と言うのである。  ヨーロッパにマニュアル・トランスミッションの車が多い理由は、「アクセルを踏み込む前に、ブレーキから足を離しクラッチを繋ぐ。 この一連の動作が撓みに相当すると言えないだろうか。 そもそも自動車の設計思想に、この撓みが含まれているとは言えないだろうか。 そして、撓むことなく、赤から青への急な発進は、ヨーロッパ人の身体生理には馴染まないのではなかろうか。 EU圏内では、一説には約9割がマニュアル車だという。その理由として『運転の楽しさ』等を挙げる前に、先ず彼らはこの撓みがある故にマニュアル車を選択していると思うのだが。」というのだ。 

 さらには君が代では行進が出来ないことも挙げてある。 各国の国歌が行進曲風なのに(軍隊の行進用である)君が代では行進は出来ない。 なるほど〜〜〜

 この本に書いてあることが必ずしも正しいとは限らないだろうが、「意外さ」と「強引さ」を持った文章には引きずり込まれる。  音楽の専門でない音楽ファンにはお薦めの本である。 


目次

 第一章 本当はアフタービートだったクラシック音楽
  ウィーン郊外のスタジオで
    波形データ
  行進曲は左足で踏み出す
    ワルシャワでの対話
    東京での異体験
  ベートーヴェンが聴くロック音楽
    再びワルシャワにて
    運命のビート
 
 第二章 革命と音楽
  フランス革命とコンセルヴァトワール
  装飾のパラドックス----モーツァルトの場合
  狂気のクラシック音楽
    ロマンティック
    ヴァイオリニストの部屋
  十二音音楽とロシア革命
    調性音楽と階級
    奇妙な連関
    路面電車で
    インドのモーツァルト
 禁止される音----当局が真に恐れたもの
    歪む音楽
    当局が恐れたもの
    狂気を見据える

 第三章 撓(たわ)む音楽
  古武術のようにヴァイオリンは弾けない
  スウィングしないクラシックなんて有り得ない
    指揮者の仕事
    指揮者の居ない風景

 第四章 音楽の右左
   カタカナの功罪
   左利きに音楽はできない------筈はない
   世界で唯一タンギングをしない国・日本
   邦楽器は何を語るのか
   饒舌なヨーロッパの音楽
     旋律
     現代音楽

 第五章 クラシック音楽の行方
    クラシック音楽は-----多分----死なない
    音楽家への提言
      譜面の選択
      もう一つの外国語
      現代の視点から過去を見ない
      ディジタルに諍(あらが)う

 第六章 音楽と政治
    未来への暗示
    君が代を歌って-----


記事へ驚いた ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0


EP-801A 廃インク吸収パッドの トラブル解消法

2012/01/29 09:43
EP-801A 廃インク吸収パッドの トラブルを解消する

 日頃使っているEPSONのプリンターにエラーメッセージが出た。
 プリンター本体の液晶に、「廃インク吸収パッドの吸収量が限界に達しました。お買い求めの販売店か修理センターへ、交換をご依頼ください。」と表示された。

 エラー・メッセージが消せないしプリントもできない。 さて・・どうしたものか?
 廃インク吸収パッドとは「印刷ヘッドをクリーニングするときに出るインクを除去するパッド」で、インク詰まりを無くすための方式だ。 多分素人が交換するのは大変だし、扱っていて故障しても困るからメーカーは、販売店か修理センターへの交換を勧めるのだろう。 本来はそれが筋だしベターだろうと思う。

 しかし当然のことながら修理に出すと下手をすれば諸々の費用を入れれば1万近くになるのは見えている(修理対象機種・料金一覧より引用。)
 俄然、自分で手直ししようという気になった。
 こんな時にネットが役に立つ。 少し調べたら情報に行き着いた。 

 「30代SE、通勤大学!転職しない!」 さんのブログだ。
 ここに メモ「EPSONプリンタ EP-801A 廃インク吸収パッドのエラーに対処する」 という記事がある。

 これを参考にさせてもらいながら自分でやってみた。 少々難関があるが、無事に完了することが出来たので、備忘録的に以下に記しておく。 (あくまでも、この作業は自己責任ですよ!!)

 画像まず、プリンターからインクパッドのある部分を取り出す必要がある。 この作業は少し注意が必要だ。 壊さないように注意しながら作業する必要がある。 
 最初に2個のねじを外す。 その後金属部分の底板のあるところを上からこじ開ける。 写真を参考にされたい。(ダブル・クリックで拡大)

 画像開けたところが次の写真である。 位置関係は写真から読み取ってください。








 画像 同じ場所を角度を変えて見た図が次である。 









 画像取り出した、廃インク吸収パッドユニットを見ると確かにインクがいっぱい吸われていることがわかる。 少し押してみるとインクが滲み出る。 これを吸い取らなければならない。


 このインクをどのようにして掃除しようかなぁ〜〜
 取り外して洗浄するのは大仕事になりそうだ。 私はOA用のクリーニング・テッシュを使って吸い取ることにした。
 随分と吸収しているようでクリーニング・テッシュ15枚以上くらい使ってインクを吸い取った。 これで、廃インク吸収パッドは大丈夫だろう。 それにしても随分無駄にインクを吸い取っているものだ。
 この後、元通りに組み立てなおす。 これは簡単だ。
 
 さて、電源を入れるが、プリンターのエラー表示はそのままである。 廃インク吸収パッド掃除しただけではエラー・メッセージは解除されないのだ。 このままでは印刷は出来ない。
 また、ネットで解除方法を調べる。 先ほどの参考にしたブログに書いてある方法が良さそうだ。

 http://tricks-collections.com/newest-epson-adjustment-program/  に EP-801A用の「adjustment program」があるので、これを使うことにする。

 EP-801Aの型番は、欧米ではTX700らしい。 色々と調べた人がいるものだ。 ありがたい。
 さて、目的のサイトから 「Adjustment Program Epson TX700」をダウンロードする。
 ダウンロードしたファイルを解凍し、PDFファイル 「INSTRUCCIONES RESET TX700W.pdf」 の手順書にある、カウンターリセットをすればいい。

 この、ダウンロードしたファイルはRARファイルなので「WinZip」を使って解凍すればよい。
 解凍したら、先ほどのPDFファイル「INSTRUCCIONES RESET TX700W.pdf」の手順書にある、カウンターリセットを行う。 英文だが指示通りに作業をすれば問題なくできる。 もちろん、プリンターとパソコンをUSBケーブルで接続しておくことを忘れずに。 これで、プリンターのエラー・メッセージが消えた(リセットされた)。

 試運転をすると、 インクが少なくなっているというメッセージだ。 おやおや!! インクは十分にあるはずなのに〜〜〜 少し暖気運転にしてコピー機能をテストしてみる。 少しコピー斑があるが成功だ!!
 これで、何とか使い物になる。 少しの時間とリスクがあるが、これで修理代が節約できた。 

 なお、この 廃インク吸収パッドの吸収量が限界に達するのを延長するには、「自動ヘッドクリーニング」をONにしないこと。 さらに、プリンターは電源を入れる度にノズルチェックをするので、プリンターの電源は頻繁に入り切りしない方がいいようだ。 まあ、気休めかも知れないが・・・

 何事も少しはチャレンジが必要だ。


記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


Toshiba Dynabook SS 1620 CMOS電池交換の試み

2012/01/27 15:18

Dynabook SS 1620 CMOS電池交換にチャレンジしてみた

Toshiba Dynabook SS1620 は随分と古いノートPCである。
 小さくて持ち運びには便利であるが、逆に小さくなると老人には見にくくなり最近は殆ど使用していない。
 しかし、Linuxを走らせたりすると今でも十分に使い物になる。 久しぶりに電源を入れたらBIOS画面がいきなり出てきて日時の設定をするように要求してくる。 さては〜〜〜CMOS電池の消耗か・・・・
 発売されてから相当日時が経過しているから考えられることだ。
 
 さて・・CMOS電池を交換するとなると電池を購入する必要があるが、この手の電池は普通には売っていない。
 東芝のDynabookのCMOS電池は専用電池となっているようである。
 調べてみると・・・秋葉原のチチブ電気で取り扱っているようだ。 (チチブ電気はクレーン協会の2Fに引っ越ししている) だが、値段を調べて驚いた。 ¥2000円以上もするのだ。 だから専用はいやである。 普通のCMOS電池なら¥100である。 ほんの少しだけ仕様が違うだけで20倍の値段とは!! メーカーも少しは考えてもらいたい。 こんな部品は汎用品を使うべきであろう。 もっとも、素人が、この手の電池を交換することをメーカーは想定していないのだ。

 ¥2000も出して電池を買うのは癪に障るから、秋葉原で似たような電池を¥100で買ってきた。 配線の部分をつなぎかえれば使えるだろうとの読みだ。(まだ、PCは分解していない)

 さて、PCの分解であるが、ここは 単なる備忘録 さんのサイトを参考にさせてもらった。
 http://rptr.blog9.fc2.com/blog-entry-3.html
 これは非常に有益であった。

 画像最初に、PCの裏側にある電池を外す。 PCを分解したりするときの鉄則だ。
 次に、裏蓋のB4、B6、B8のねじを外す。 長さが違うからどのねじが何処かを覚えておく必要がある。 まあ、長さが違うから分かりやすい。 メモリスロット用のねじは外す必要はない。

 画像次に表示部のヒンジ部分にあるねじを外す。 これも忘れないようにすることだ。





 画像次にキーボードを外すが、これはキーボードの上部のプラスチックのカバーがついているところを外す。
 簡単に外せるが、蓋を失くさないようにすることだ。 外すとねじがあるから、このねじを外すとキーボードは外れるが、ケーブルが繋がっているので慎重にすることだ。 ケーブルはコネクタ部分の外側のヒンジを少し上の方にずらすと取り外せる。

 画像ここまで済ませたら次はキーボードの載せてあったフレーム全体を外す。 このために四隅のねじを外す。 
 HDDの固定ねじは外す必要はない。




 画像だがHDDの交換をする時はこれを外せばよいことになる。 (ここまでの手順は同じだ)








 画像タッチパッドから出ているケーブルも外す。コネクタ部の爪を引き上げると外せる。
 M/Bの全体が現れる。 なるほど〜〜〜こうなっているのか。 少し感激〜〜〜




 画像CMOS電池はPCカードのケーブルの上側にある。 そのため、まずPCカードのねじを外し反対側にひっくり返すとCMOS電池のケースが見える。 




 画像このプラスチックケースを開けると電池が出てくる。
 コネクタを外して、電池を引き抜く。 





 
 画像




 さて、取り外したCMOS電池であるが念のために端子電圧を測定すると何と +3.5V もあるではないか。
 十分充電されている。( 別途購入した電池は 電圧が +3.0V である。 )
 この状態であれば無理して電池をつなぎかえる必要もない。 無理して壊してしまったら元も子もない。

 画像同じ場所にあるもう一つの部品は内臓のスピーカだ。



 まあ、勉強だと思えば分解も楽しい。 あとは逆の手順で組み立て元に戻す。 この作業は慎重を期すことだ。
 あわてて、キーボードやタッチパッドのケーブルをつけ忘れたり、ねじを余らせないことだ。 精密機械だからねじを失くしたら何処かに紛れ込んでいる可能性だって否定できないから・・・
 
 組み立てが終わって電源投入したら又BIOS画面が出て時計設定を行うように求めてきたが、そのまま起動して コントロールパネルの日時の設定でこの作業は終了した。

 

記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


最新のオーディオ・システムを研究する USBオーディオ・アンプ・キットLV-1.0

2012/01/23 16:37

オーディオ自作派に トランジスタ技術:2012年2月号 

 好き勝手にいじって遊べる技術屋のためのオーディオ・アンプ・キットLV-1.0プロジェクトが始動。
 画像トランジスタ技術:2012年2月号は特集が、 製作研究!最新USBオーディオ となっている。 最近のPCオーディオ時代にマッチした内容だ。 もちろん、自作派向けである。
 もともとこの雑誌は専門性と趣味性が強い本である。 素人には無理だ。
 トランジスタ技術・スペシャルforフレッシャーズと称するMOOKでOPアンプの使い方の特集などを出版している。





 今回トランジスタ技術誌の編集部が企画したのはUSBオーディオの現状を特集したものだが、編集部が企画したUSBオーディオ・アンプ・キット LV-1.0 の特集にもなっている。
 画像このアンプは、市販のオーディオ装置と同様にUSBをパソコンにつなぐだけで簡単に音楽を楽しむことができるものだ。 性能も市販品と引けをとるどころか、ある意味で越えているようだ。 発売が待たれる。
 買ってきてつなぐだけではなく、いろいろと楽しめそうだ。 雑誌「stereo」2012年1月号付録のデジタルアンプLXA-OT1 よりも面白そうである。

 デジタルアンプLXA-OT1 については 今、ケーシングを考えているところ。
 もし、このLV-1.0が発売になれば一層人気が高まるだろう。 オーディオ自作派には楽しみな時代になった。

 http://toragi.cqpub.co.jp/tabid/541/Default.aspx

記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


Sharon Jones の Soul Time!

2012/01/23 13:19

Brutus Awards for 2011

Soul Time! Sharon Jones & The Dap-Kings
 Brutus Awardsというのがある。 オーディオ関係の製品や音楽アルバムが選定されている。
 2011年の Music 部門では以下のようになっている。
 原文引用・・

 In terms of music, there are just way too many to pick from (I am a real music addict buying music left and right), but here is one of interest... Kaputt by Destroyer features ultra-suave pop of the lushest extreme and yet, rather quirky and exotic in the highest form of sophisticated electronica technology. Way cool tunes that take Al Stewart-like pop-structures into the 22nd century.
 Avenger, Hecq... electronic music for the not-so-faint -of-heart... and with a system that is way full-range.
 We're New Here, Gil Scott-Heron, Jaimie XX... the two involved says all you need to know.
 Soul Time, Sharon Jones & the Dap-Kings latest of amazingly fine funk and soul.


画像このSharon Jonesであるが・・・・50年代にジョージア州で生まれ10代から教会でゴスペル・シンガーとしてキャリアを積み、その後NYで現代に蘇ったファンキーソウル・ディーヴァとしてキャリアを積んでいったようだ。
 彼女は今や世界が認めるソウル・クイーンとしてトップに君臨するようになった。 5枚目のアルバムがSoul Time!だ。 日本先行でリリースされる!
 バックを務めるのは Amy Winehouse のバックバンドとして人気の The Dap-Kings である。
 さて、日本のSoul/Funkファンにも認められるのであろうか・・・

曲目リスト
1. Genuine Pt.1
2. Genuine Pt.2
3. Longer And Stronger
4. He Said I Can
5. I’m Not Gonna Cry
6. When I Come Home
7. What If We All Stopped Paying Taxes?
8. Setlling In
9. Ain’t No Chimneys In The Projects
10. New Shoes
11. Without A Trace
12. Inspiration Information


記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


シングルモルト : クラガンモア/CRAGGANMORE

2012/01/17 16:42
 クラガンモア・・・スペイサイドモルト

 画像 松浦寿輝の小説「不可能」の2章『川』のところに、このクラガンモアのことが書いてある。 主人公の平岡がスコットランドを訪れた時に地元の人から、此処で本物を飲むなら『クラガンモア』と教えられるのだ。
 『アイラ地区の Bowmore ダフタウン地区の Glenfiddich は所詮輸出用のスコッチで万人向き。 本当の芸術的と言っていい香りと味を備えているシングルモルトはスペイ川中下流地区のね・・・CRAGGANMORE 』

 著者の松浦寿輝はフランス文学者だ。 ヨーロッパで飲んだのかもしれない。 この様なモルトの名前を小説の中にすらりと言ってのけられるのはカッコいい。 
 
 その、CRAGGANMOREであるが・・・歴史を見ると、クラガンモア蒸留所は1869年創業とあるからそれ程古くはない。 スペイ川沿いの高台の窪地にあるという。 「クラガンモア CRAGGANMORE」とはゲール語で「突き出た大岩のある丘」の意味らしい。 
 クラガンモアの創業者ジョン・スミス氏は、バリンダルロッホ(地名)の地で湧き出る水が良質だったため、この地で創業することを決めたという。 クラガンモアの再留釜はT字シェイプで、ジョン・スミス氏が自らデザインしたといわれている。

 画像出来上がったモルトはブレンデッドウイスキー・オールド・パーの重要原酒になっているともいうから相当な名品である。
 「クラガンモア」の特徴は華やかで豊かな香りだ。 喉越しがなめらかで余韻がしっかりと残り、さすが松浦氏が小説の中で表現した通り。 まあ、日本ではあまりお目にかからないかもしれない。

 クラガンモアはシングルモルトばかりでなく、ブレンデッドウイスキーの原酒としても需要が大きいウイスキーで、上述のようにオールドパーでは、グレンダランとともにメイン原酒として使用されているという。 

 創業者のジョン・スミスは大の鉄道マニアだったそうで、当時スペイ川沿いに開通したストラススペイ鉄道から蒸留所まで引き込み線を敷き、原料やウイスキーを輸送していた。 それで、クラガンモアのボトルのラベルには、ストラススペイ鉄道のイラストが描かれたものもあるそうだ。ロマンがある。




 画像話変わって、私はIrish Wiskey の ジェムソン(JAMESON)が好きだ。
 アイリッシュ・ウイスキーのベストセラー・ブランドとでもいおうか。 ジェムソン社は、1780年ダブリンで設立されているから、先のクラガンモアよりも約90年も古い。 "1780"は創業年を付したもので、単式蒸留、シェリー樽熟成の原酒を75%使用。奥深い香り、甘やかな口当りが特徴である。

記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


松浦寿輝 「不可能」

2012/01/17 14:41
松浦寿輝 「「不可能」  講談社
 
 面白いというか不思議な小説である。 元々は8つ連作短編集に筆を入れて一冊の本にしたものである。
 物語の主人公は三島由紀夫らしき人物である。 今の人で 三島由紀夫が 市ヶ谷の自衛隊に突入し最期に割腹自殺したことを知る人は少ないかもしれない。
 この小説は、三島由紀夫は、死なずに牢獄に収監され、27年後に釈放されたという設定で書かれている。

 画像最初の方に有名な『サド侯爵夫人』からのルネの台詞が掲げられている。
 「あなた方は薔薇を見れば美しいと仰言り、蛇を見れば気味がわるいと仰言る。 あなた方は御存じないんです。薔薇と蛇が美しい友達で、夜になればお互いに姿を変え、蛇が頬を赤らめ、薔薇が鱗を光らす世界を。 兎を見れば愛らしいと仰言り、獅子を見れば恐ろしいと仰言る。 御存じないんです。嵐の夜には、かれらがどんなに血を流して愛し合うのかを。」
   ――三島由紀夫(本名 平岡公威 1925−1970)作・『サド侯爵夫人』第二幕――

 三島由紀夫は煌びやかな美文家である。 どの本でもいいから一度読んでみると彼の文学的な素養の高さが分かる。 この引用文の訳でも如実に表れている。

 この本では、主人公の名前は平岡公威となっている。 どこにも三島の名前は出てこない。 だが、「南馬込に建てたヴィクトリア朝ふうのコロニアル様式とやらの大袈裟な家」とか、「詩を書く少年」とか「太陽と鉄」とかが出てくる。 連想させているのだ。
 ストーリーは、三島由紀夫が死んで平岡公威と姿を変え80歳を過ぎた老人となって生きているという筋立てのようである。 あの事件を起こした時、三島は国を憂うる45歳の壮年であった。 45歳だったからできたことなのかもしれない。 平和ボケの日本人に目を覚まさせようとしたのだ。 今の日本も同じような状況なのに、その後の三島は現れないのは時代のせいか・・・・

 平岡公威は釈放された後、家を建てたり色々なことをしているから、ストーリーには少し無理がある。
 小説の最後の方にスカイツリーなどというがでてくるから、時代設定は現在になっているので内容的にも少し異質である。 小説は、前半の5章と後半の3章がかなり違った様子を見せる。 後半の3章は少しミステリで理解に苦しむ。 かなりの知識が要求される。 読者にかなりの文学的素養を要求する。 そうでなければ理解できないだろうと思うのだ。 一種の文学論でもある。

 『サド侯爵夫人』からの台詞は何のために挿入されているのか・・・・
 無意味には挿入されていないはずだ。 「薔薇と蛇とは美しい友達」とは何のたとえか? 読む人の知識が要求される。 「薔薇」と「蛇」は 「神聖」と「汚辱」 の比喩か。

 著者の松浦寿輝を知らなかった。 だが、この小説家は只者ではなさそうだ。 調べてみると・・・
 松浦はフランス文学者で詩人、映画批評家、小説家となっている。 確かに多彩な人だ。 2012年現在、群像新人文学賞、文学界新人賞、毎日出版文化賞、高見順賞、読売文学賞選考委員となっているから相当なものだ。

 受賞歴も、以下のようになっている。
1988年、 詩集『冬の本』で第18回高見順賞。
1995年、研究『エッフェル塔試論』で第5回吉田秀和賞。
1996年、評論『折口信夫論』で第9回三島由紀夫賞、研究『平面論――1880年代西欧』で渋沢・クローデル賞。
1999年、研究『知の庭園』で第50回芸術選奨文部大臣賞評論等部門。
2000年、小説『花腐し』(はなくた-)で第123回芥川龍之介賞。
2005年、小説集『あやめ 鰈 ひかがみ』で第9回木山捷平文学賞、小説『半島』で第56回読売文学賞。
2009年、詩集『吃水都市』で第17回萩原朔太郎賞。

 もっと早く知っておくべきだった。


 
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


続きを見る

トップへ

月別リンク

落花流水【 愛燦々と! 】/BIGLOBEウェブリブログ
[ ]